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    修善寺no洋食屋

     

    ~フードと時間を引き立てる、深煎りコーヒーのしごと~

     

     

    温泉地として知られる修善寺は、東名高速道路の沼津I.C.からおよそ30分のアクセス。

     

    ただシエロにとって修善寺という立地は、反対方向の「下田から1時間半」という表現の方がしっくりきてしまう。伊豆半島東寄りの南端近く、白砂に澄み切ったエメラルドグリーンの下田のビーチは、ロースターお気に入りのサーフスポット。早いときは日が昇る頃からサーフィンして、全身に力が入らなくなるまで頑張れたらその先1週間はハッピーだ。

     

    海から上がったあとは、何か美味しいものが食べたくなる。車移動になるからビールは我慢。そんなタイミングで頭に浮かぶのが、修善寺温泉街の入り口にある「修善寺no洋食屋」となる。

     

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    修善寺no洋食屋

    静岡県伊豆市修善寺697-1

     

    「普通がいい。ポリシーはあるよ。でも最高のものを、っていうより普通がいい。普通の洋食屋。そう、食堂かな、大衆食堂」

     

    オーナーの岡田氏とはそこそこ長いお付き合いとなる。目の前に置かれた大好物のオムライスに目が行ってしまって話が耳に入ってこない。Offモードの岡田氏が普段着で現れたことにもまだ気が付かない。デミグラスソースの上にチキンライス、その上に載せられたぷるぷるの卵にナイフを入れたいけれど、写真を撮らないといけないのでまだ我慢。こういうのはつらい。でも友人でありビジネスパートナーでもある岡田氏との時間が嬉しくて、頭がごちゃごちゃになりながらも笑顔がこぼれる。

     

    伊豆半島ジオパークミュージアムと駐車場を共有する建物は、まさに昔ながらの洋食屋。沼津からなら伊豆縦貫道を経由して修善寺I.C.を降りてすぐ、まさに観光地の入り口に位置しながら周囲を住宅街に囲まれ、ゲストはローカルの人々と観光客が半々だという。

    もう平日お昼のピークタイムを過ぎているのに、次々と家族連れや女性の2人連れ、お年寄りと来客が止まらない。わかる気がする。何度でも通いたくなるのだ。愛されているお店だ。

     

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    こういうお店での仕事のとき、スペシャルティコーヒーとは、などの情報はあまり有益とは言えない。

    たとえ突き詰められたインプットとアウトプットであったとしても、そこにある膨大な情報はつくり手側に格納しておくべきなのだ。良いものを提供していても、そこに温度差まで生んでしまったら良くない気負いになってしまう。お店の料理に最適化し、過ごしてもらう時間の質を一段押し上げ、それをカジュアルに繰り返せるよう安定させていく。シエロはそれだけこの洋食屋が好きで、お互いの間には信頼感と安心感がある。プロと友達の間をボーダレスに動き回るのだ。

     

    「修善寺no洋食屋」のコーヒーオペレーションはやや異色のものだ。

    メニューは大きく分けてドリップコーヒーとエスプレッソビバレッジ、都度注文毎に抽出される。

     

    レストランにおいてコーヒーの提供は、各テーブルにベストなタイミングが求められる。時間との戦いと言える一連のドリンクの扱いにおいて、最も手間が掛かるはずのドリップコーヒーには専用のマシーンが導入されている。

     

    なんだ、コーヒーメーカーかと思うのは尚早だ。このマシーンは最新式の機種を探しても希少な可動式のノズルを備え、注湯量とインターバルを細かくプログラミングして運用される。同時に3ユニットを出力可能で、仕事が安定する上に手放し運転なので滞りがなく速い。

    古い機械のようだが、最近スペシャルティコーヒーの展示会で目にするようになったスイス製のブリューイングマシン(時間効率を上げつつ、スタッフ間の品質のブレを抑える)と実現できるコンセプトとも酷似しており、まさに時代が追いついたという印象を受ける。

    抽出プログラムは一定を維持し、細かな微調整は焙煎後の経過を見ながら岡田氏がグラインダーで行う。

     

    裏方であるシエロの取り組みとして、この設備の特性を定数、納品されるコーヒーを変数として目指す品質にフォーカスしていく。ロースターの特技のひとつ、意識して口にした料理の味のバランスや特性をある程度細かく記憶できるというものがあり、それは有効な付帯情報になる。

     

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    B2B出荷限定でラインナップしているスペシャルティコーヒーの中深煎りブレンド「Cadenza」は、こうした環境下で、このお店のフィードバックによって育てられた存在だ。

     

    前述のマシーンの特性から、コーヒーは透過式のハンドドリップに比べボディが厚く、香りの輪郭は薄く、苦味は柔らかく、焦げ味はやや強調される傾向がある。当初ブルボン系アラビカ種を軸にしていたブレンドは、よりエチオピア原種に近いティピカに変更され、より芯の通った華やかさを感じやすいものとなった。焙煎内容もチューニングされ、チープな焦げ味を廃しリッチで奥深いフレーバーと程よい量感を実現し現在の形となった。結果として、オールマイティーに成長したブレンド「Cadenza」はB2Bのベストセラーである。

     

    「友人が来店すると、天気が良ければ外のベンチで一緒にコーヒーを飲む」と岡田氏。ジオパークの山に囲まれた修善寺の空気は、このお店が誇るもうひとつのご馳走だという。

    美味しいコーヒーってなんだろう、という話題は職業柄よく挙がる。つくり手であるシエロにとって、品質的なベストを達成するのは当たり前のこと。そういう次元を離れて、自分が出した答えは「誰かが自分のために淹れてくれたコーヒー」岡田氏の答えは、「腹ペコのときに飲むやつ。」そう、さっきのオムライス最高でした。

     

     

    “BE FREE” from Hara-Peko

    問答無用の幸せは、美味しいご飯とともに。

     

     

    コーヒーの品質が安定しているから、もし美味しさの感じ方に違和感があれば自分の心身に何かが起こっている。続けて岡田氏は、そう語ってくれた。良い仕事は、良いライフから。

    そんな岡田氏は、キッチン、ホールと分業が成立しているお店であるが、ホットコーヒーの提供の際にはオーナー自らがテーブルまで提供に出ることが多いという。静かな所作と少ない言葉で、彼がソーサーとカップを置く瞬間はその場の空気が少し変わる。もしかしたらソムリエが憑依したのかもしれない。黒のベストと蝶ネクタイが見えたかのような錯覚を覚える。この日時間を取ってくれて、目の前で笑う彼はスウェットだったけれど。

     

    なにかと共にあることで、コーヒーはその何かと過ごす時間の質を一段押し上げてくれる。

    岡田氏の取り組みに触れる度、また「修善寺no洋食屋」への再訪が楽しみになるのだ。

     

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    食堂でありながら、それをハブとしたギャラリー「カルノ造舟」を併設している点も面白さのひとつだと思う。

     

    ここはローカルと観光の交差点。歴史のある町には手工作家が育ち、木工家具やカトラリー、切り絵、帽子やエプロンなどを手に取ることができ、作家の在廊日にはその場でオーダーの相談ができることもある。そんなメンバーが、洋食屋に入荷したコーヒーをいつも買い取ってくれていることを最近知った。

     

    人は楽しい場所に集まって、幸せは双方向に繋がっていく。その真ん中に、誰からも愛されるこのお店があるのだ。

     

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